在原業平

ありわらのなりひら

生没年 : 825~880

平安初期の歌人(六歌仙・三十六歌仙のひとり)。平城天皇の孫。藤原氏に政権をはばまれた不遇のため数々の乱行も伝説として残され、また、風流に明け暮れた。歌風からは業平の多感で情熱的な性格を伺い知ることができる。家集として勅選87首、私選10首を収めた『在業集』一巻がある。また、美男との言い伝えもあり、『伊勢物語』の主人公とされているが、事実かどうかは不明。承和14(847)年、自刻の仏像を安置した場所を寺としたのが、不退寺の始まりと言われている。