日本武尊

やまとたけるのみこと

生没年 : 不詳

記紀による伝説的英雄。景行天皇を父とする。16才の時、景行天皇の命じられ九州の熊襲に攻め入った。その際、女装して首長川上梟帥の宴に紛れ込み、梟帥を刺殺した。この時、梟帥に賞され、日本武皇子の名が贈られた。その後、東国の蝦夷による乱が起き、再び尊が命を受けた。途中、伊勢神宮に仕えていた叔母倭姫命より草薙剣を授けられ、これが焼津で賊の放った火から逃れるのに役立った。平定後、帰途尾張で宮簀媛と結婚した。ここで五十葺山で荒れ狂った神を鎮めようとして逆に病を煩い、伊勢に入り能褒野で没したと伝わる。このような数々の伝説は、大和朝廷興隆期の勇者たちの伝説をまとめたものと推定。日本武尊に関する逸話は、諸国の風土記に散見される。