もっと奈良を楽しむ
爛漫の春、日本の原風景が広がる飛鳥路へ。
日本国家の「はじまりの地」明日香村には、飛鳥時代に躍動した人々の息吹を感じさせる風景が広がり、歴史的遺産が点在します。そんな飛鳥路巡りに最適なのがサイクリング。飛鳥駅起点なら、まず見晴しの良い甘樫丘へ。緑豊かな園路の一部では万葉植物が楽しめ、頂上からは古代史の舞台、藤原宮跡や大和三山などが一望できます。そこから飛鳥川を越えて、日本最初の本格的寺院 飛鳥寺、石舞台と蘇我氏ゆかりの地へ。途中、いちご狩りや岡寺の花々を愛で、観音様にお参りするのもおすすめ。奥へと進むと、あぜ道などを花々が彩る稲渕の田園風景が広がります。帰路は、聖徳太子生誕の地と伝わる橘寺に寄り道し、路傍の奇石や野の花もチェック。日本の原風景の春が満喫できます。
神の名が与えられた桃
香り高い梅や華やかな桜に比べると影が薄い桃。しかし、歴史は古く、中国では呪力をもち、不老不死を授ける力が秘められた仙木・仙果として愛され、「桃源郷」の語源になっています。桃は日本の『古事記』にも登場し、イザナギノミコトが黄泉の国から逃げて帰るとき、追手に桃の実を投げて退散させ、桃の実に意富加牟豆美命(おほかむづみのみこと)という名を授けています。
ツツジ色に染まる神野山(こうのやま)で 生まれて間もない子羊たちと出逢う。
県指定名勝で県立月ヶ瀬神野山自然公園に指定されている神野山は、大和茶の産地で知られる山添村にあり、山全体が「フォレストパーク神野山」として、アウトドアを存分に楽しめるよう整備されています。なだらかなスロープをみせる山容は、軽いハイキングに最適。春には真っ赤なツツジの群生が山頂を彩り、周囲の緑との鮮やかなコントラストをみせてくれます。展望台からの眺めは、360度のパノラマ。山頂から20分ほど歩いた山腹には「めえめえ牧場」があり、かわいい羊たちと遊ぶことができます。牧場にいる羊は、全身が真っ白なコリデールと顔と脚が黒いサフォークの2種。春は生まれて間もない子羊たちが出迎えてくれ、羊せんべいをあげると大歓迎されます。その他、羊毛館、木工館、バーベキュー場、農産物直売所など、ファミリーやカップルが一日楽しめるスポットが揃っています。
(問) 0743-87-0285(神野山観光協会) (所) 山辺郡山添村伏拝888-1 (時) 9:00~16:30(施設により異なる) (¥) 無料(施設により異なる) (休) 水曜 (P) あり (交) JR・近鉄奈良 駅からバス北野下車、徒歩約40分
(問) 0743-86-0131 (所) 山辺郡山添村大字北野 (時) 9:30~16:30 (¥) 無料 (休) 水曜 (P) あり (交) JR・近鉄奈良駅から バス北野下車、徒歩約 30分
野の花が春風にそよぐ平城宮跡に華やかなりし奈良の都を偲ぶ。
約1300年前に建設された平城京。その跡地である平城宮跡は、甲子園球場が30個も入る広大な敷地を持ち、そこに復原された建造物と豊かな自然が共存しています。春には、桜はもちろん、ヤマモモやヒラドツツジなどの花木のほか、シロツメクサやタンポポなどの可憐な野の花が次々と咲き、大極殿や朱雀門をやさしく包みます。展望も素晴らしく、奈良盆地を囲む山並み、東大寺などを望むことができます。また、日本庭園の原型ともいわれる東院庭園(国特別名勝)の春景色も楽しみの一つ。野の花に彩られる平城宮跡に立てば、華やかなりし奈良の都が脳裏に浮かんでくるようです。
(問) 0742-27-8973(平城宮跡事業推進室) (所)奈良市佐紀町 (¥) 無料 (P) あり(無料) (交) 近鉄大和西大寺駅から徒歩約10分
花ごよみ
麗らかな陽気に包まれ、盛りを迎えた花々にふれて。
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