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第95回企画展「器にみるアンデス世界―ペルー南部地域編―」 (天理大学附属天理参考館)  

日本で「古代アンデス」といえば、インカ帝国を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、ペルーとボリビアの一部を含む中央アンデス地帯では、実に多様な古代文化が栄えました。古代アンデスでは紀元前3000年頃から神殿が建設され始めますが、土器が登場するのは紀元前1800年頃と、世界のほかの地域と比べて遅かったことに驚かされます。それにもかかわらず、各地で様々な土器がつくられました。
こうした古代アンデスの土器は、19世紀後半に欧米諸国の博物館や美術館によって考古学的に高く評価されます。これがきっかけとなり「贋作」がつくられるようになりました。そして1950年代に古美術コレクター達によって造形美術としての価値まで付与されると、「贋作」づくりはさらに盛んになりました。
本展は、2021年に開催した第86回企画展「器にみるアンデス世界―ペルー北部地域編―」の続編として開催します。そのため、ペルー南部地域とボリビアにまたがって栄えた古代文化を対象として、土器や木器の真作と「贋作」を同時に展示します。これにより、当時の世界観に触れていただき、それらが現代ペルー社会において古代とは異なる脈絡で再生産されている様子をご覧いただきます。また、山形大学ナスカ研究所および山形大学附属博物館の協力を得て、ナスカの地上絵に関する最新の研究成果と、同時進行で行われている保護活動の現状についてご紹介します。
本展を通じて、ペルー北部地域とは異なる土器や木器の造形をご堪能いただき、現代ペルー社会における文化財をめぐる実状を感じとっていただければ幸いです。
〈公式サイトより〉

開催情報

開催名 第95回企画展「器にみるアンデス世界―ペルー南部地域編―」
https://www.sankokan.jp/news_and_information/ex_sp/sp095.html
PDF 器にみるアンデス世界―ペルー南部地域編― チラシ
開催期間 2024年4月17日(水) ~ 2024年6月3日(月)
9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日:火曜日、4月28日(創立記念日)
開催場所 天理大学附属天理参考館(3階 企画展示室)
お問合わせ先 0743-63-8414 (天理大学附属天理参考館)
料金 大人500円(400円)※( )内は団体 20名以上 小・中・高生300円 ※学校教育での入館は無料・要事前申込
関連イベント
●記念講演会
「ナスカの地上絵と人工知能:新展開の現地調査をめぐって」
 2024年5月4日(土・祝) 午後1時30分~3時〔地下1階研修室 開場/午後1時〕
 講師:坂井 正人氏(山形大学教授)
 定員:100名(当日先着順)
 受講料:700円(入館料含む)
●トーク・サンコーカン(当館学芸員による講演会)
「インカってなに?」
 2024年4月24日(水) 午後1時30分~3時〔地下1階研修室 開場/午後1時〕
 講師:荒田 恵(当館学芸員)
 定員:100名(当日先着順・要入館券)
★同日開催★ ペルー産コーヒー特設カフェ
 午後1時~3時30分〔2階ホール〕
 1cup:220円
●ギャラリートーク(マンデートーク) 全3回(各回別内容)
 ①2024年4月22日(月)
 ②2024年5月20日(月)
 ③2024年6月3日(月)
 いずれも午後0時30分~午後1時20分〔3階企画展示室〕
 講師:荒田 恵(当館学芸員)
●体験コーナー
 「地上絵を探せ!」
 会期中常時開催〔3階ロビー〕
●映像コーナー
 「ナスカの地上絵と神殿をめぐる巡礼 巨大な地上絵の分布規則」
 会期中常時開催〔3階ロビー〕

【主 催】天理大学附属天理参考館
【後 援】ペルー大使館・古代アメリカ学会・天理市・天理市教育委員会・歴史街道推進協議会
【協 力】山形大学ナスカ研究所・山形大学附属博物館

見どころ


  • 壺(笏杖を持つ擬人化された神)※「贋作」 ナスカ文化、現代 ペルー南海岸 ナスカ中期(後300年頃~400年頃)、推定/20世紀


  • 深鉢(農夫)※「贋作」 ナスカ文化、現代 ペルー南海岸 ナスカ中期(後300年頃~400年頃)、推定/20世紀


  • 深鉢(シャチの神と女性) 推定/ナスカ文化 推定/ペルー南海岸 推定/ナスカ後期(後400年頃~650年頃)


  • 広口鉢(首級)※推定/「贋作」 推定/現代 推定/ペルー南海岸 推定/20世紀